今回は金融資産の保有率と保有額を年代別にみていきたいと思います。
これらのデータを見て自分が平均額からどのくらいの位置にいるのかを確認する参考になればと思います。
金融資産とは?
そもそも金融資産とはどんな資産のことを示しているのかがわからなければ、自分の金融資産保有額の把握ができず、比較の仕様がないと思いますので、初めに金融資産について説明したいと思います。
金融資産とは現金を含め、投資信託や株券、債券などの実体をもたないが、評価額を換算することができ、現金化することのできる資産のことを指します。
金融資産に対して”金やプラチナなどの貴金属類”や”土地、建物などの不動産”、”絵画、骨董品などのコレクション”は実体を持つ資産の例であり、実物資産と呼ばれます。現物資産は金融資産と比べ現金化がすぐにはできないデメリットがある一方で金融危機やインフレによって価値が下がりにくいというメリットがあります。
実物資産とは?金融資産との違いは何? 三菱マテリアル
https://gold.mmc.co.jp/primer/begin/junkin-tsumitate/real-assets-and-gold.html#:~:text=%E5%AE%9F%E7%89%A9%E8%B3%87%E7%94%A3%E3%81%A8%E3%81%AF%E5%9C%9F%E5%9C%B0,%E4%BB%A5%E4%B8%8B%E3%81%AE%E6%96%B9%E6%B3%95%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
データの引用元
今回も家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和3年調査結果の集計結果を基にしデータの紹介をしていきたいと思います。
今回の記事では細かい集計結果や集計方法については説明を省かせていただくので、より詳細を知りたい方は引用元のサイトをご覧ください。
家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和3年調査結果
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/tanshin/2021/
年代別の金融資産保有率
今回の世論調査では、金融資産を保有していない世帯を預貯金を保有していない世帯と、預貯金を保有しているが運用、将来のための備えのない世帯としています。
次に各年代の金融資産の保有率を列挙していきたいと思います。
20歳代の金融資産保有率は61.0%、保有していない人は39.0%
30歳代の金融資産保有率は63.7%、保有していない人は36.3%
40歳代の金融資産保有率は64.3%、保有していない人は35.7%
50歳代の金融資産保有率は64.3%、保有していない人は35.7%
60歳代の金融資産保有率は71.2%、保有していない人は28.8%
70歳代の金融資産保有率は74.9%、保有していない人は25.1%
20歳~50歳代の保有率はほとんど変化はなく、60歳代になると保有率は約7%増加していますね。おそらく退職金が入るので、預貯金に回せるお金が増えることで保有率が増加したものと考えられます。
年代別の金融資産保有額
年代別の金融資産保有額(金融資産保有世帯のみ)
次に、金融資産を保有している世帯の金融資産保有額についてみていきたいと思います。
データが多いので表を2つにわけています。
まず初めに100万円未満~1000万円未満の範囲で金融資産保有額の割合を見ていきます。
20歳代は働き始める人が多いため、金融資産額が200万円未満の人の割合が60%以上となっており、金融資産の額が少ない人の割合が高く、年齢を重ねるごとに金融資産保有額が増加しています。
1000万円以上も同じような傾向になっています。また、保有率と同様に60歳代になると3000万円以上の金融資産を保有している人の割合が50歳代の倍以上になっていますね。
また、保有額の平均値と中央値を比較すると中央値の額よりも平均値の額の増加額が多いことがわかります。これらのことから保有額の少ない人と多い人の金融資産額の差がどんどん開いていっていることがわかります。
中央値と平均値についてわからない方は以下の記事を参考にしてみてください。
平均値と中央値の違いがわかる?「真ん中」が知りたいときの統計基礎知識
https://marketer.jp/average-median.html
年代別の金融資産保有額(金融資産非保有世帯を含む)
次に、金融資産非保有世帯も含めた世帯の金融資産保有額についてみていきたいと思います。
金融資産非保有世帯が増えたので、各割合が変化しています。
このように比較してみると自分は想像以上に非保有世帯数が多いような印象があります。
金融資産保有額の平均値と中央値が大きく下がっています。
全年齢の平均では約600万円、中央値では400万円低下していますね。
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